カンダハール(モフセン・マフマルバフ) |
2003/01/09
07:13 |
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ストーリー | アフガニスタンからカナダへ亡命した女性ジャーナリスト、ナファスニルファー・パズィラはある日、祖国に残してきた妹から、日蝕の前に、「命を絶つ」という手紙を受け取る。妹は地雷によって脚を失い、そのため亡命を諦め、アフガニスタンに残っていた。タリバンによる内戦が続く母国を捨てたナファスだったが、カンダハールの街に住む妹を救うことを決意した。日蝕まであと3日、妹にふたたび生きる希望を与えるためにカンダハールへ向う。 | |||
出演 | ニルファー・パズィラ | ハッサン・タンタイ | サデュー・ティモリー | |
この映画にいくら出せますか? | 1000円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆ | ☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆ |
コメント | この映画は9.11の前に作られたもの。9.11後にこの映画を見るわれわれには評価が難しい気もする。多分アフガニスタンの状況は9.11以前もその後もさして変わりのない、ずっとひどすぎる状況が続いているだけ。そのことを思うと、映画の最後の結末のあっけなさや物足りなさもやむをえないのかなと思う。もっと強烈なメッセージを期待してしまっていたけれど、この日常こそ最大のメッセージなのだということかもしれない。かつてアジアでも最高に美しかった国のことを思うと、とにかくこれ以上荒廃したままにはできないと言う思いに駆られてしまう。そして悲惨な武器を簡単に使わないでと。やってしまったことを元に戻すのは至難の業。ましてや命や時間は戻らない。その地に今を生きる人々がいることを忘れない。おびえ、したたか、敬虔、希望、、、。(http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=2405) |
ムッソリーニとお茶を(フランコ・ゼフィレッリ) |
2003/01/07
05:32 |
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ストーリー | 1930年から40年代にかけて。イタリアのフィレンツェで、異邦人でありながら、自由奔放に生き、人生を謳歌した5人の女性たちと、一人の孤独な少年とのふれあいを描いた物語。 | |||
出演 | ジョーン・プローライト | マギー・スミス | シェール | |
この映画にいくら出せますか? | 1500円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
コメント | 題名からしてイタリア、フィレンツエの景観だけでも楽しめればのつもりで借りた映画だったが、思いがけず良質の映画。キラ星のごとく豪華に5人もそろったアカデミー女優がそれぞれにいぶし銀の演技力で楽しませてくれる。のびのびと楽しげな女性陣と監督に見出された主役の初々しい少年の演技とあいまって、タイトルに込められたコミカル&シニカルを納得させられる。 フィレンツエ出身で、トスカーナの息子と呼ばれるゼフィレッリ監督がいつか語らなければならないと思っていた「当時のヨーロッパを呑み込んでいた戦争という狂気に抵抗しようとした、驚くべき女性たち」は、「単純明快に、大勢の間抜けたちが戦争を始めたからといって、どうしてイタリアとイギリスが友達であってはならないのか、理解できなかったに違いない」というテーマが秀逸で、美しく芸術性あふれるトスカーナの景観の中、深刻な時代背景にもかかわらず、おおらかな女性たちの生きようがすがすがしい。 |
ローマの休日(ウィリアム・ワイラー) |
2003/01/07
04:20 |
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ストーリー | ローマにやって来た某国の王女アン。当たり前の事が認められない生活に嫌気がさし、訪問先のローマでこっそり夜の街へと抜け出す。ベンチで寝てしまったアンを、王女とは知らずに新聞記者のジョーが仕方なく連れ帰る。翌日彼女が王女だと知ったジョーは、スクープをモノにしようと記者である事を隠し、カメラマンのアーヴィングとともに彼女と行動を共にする。 | |||
出演 | オードリー・ヘプバーン | グレゴリー・ペック | エディ・アルバート | |
この映画にいくら出せますか? | 1000円〜〜3000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
コメント | 旅行の感激を復習するために見たのだが、何度みてもそのつど飽きずに見てしまう。オードリーの愛くるしさ、高貴さ、美しさ。よくこんなにアン王女にぴったりの女優がいたものだとまず、オードリーの魅力にひきつけられる。王女が1日にして生涯忘れぬ恋をする相手にふさわしいグレゴリーペックも魅力的。だけどこの映画の魅力はそれだけに終わらない。次第にそのストーリの展開のうまさに感心し、愉快と胸を締め付けられる切なさと、ローマ観光と、心に染みることば、ユーモアと機知に富んだ会話、素敵な衣装、、、と盛りだくさんのサービスがことごとく上質。色あせない映画の素晴らしさを満喫できる。参考サイト:http://www.izu.co.jp/~artemis/roman.html |
X'mas2002 くるみ割り人形(清水哲太郎) |
2002/12/16
05:00 |
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ストーリー | クリスマスの夜。シュタールバウム家でのクリスマスパーティーにドロッセルマイヤーおじさんが子供たちの前で取り出した、世にも醜いくるみ割り人形。子供たちは顔をしかめてしまいますが、主人公クララは一目でこのくるみ割り人形を好きになります。 くるみ割り人形を胸に抱いて、客間のソファーで眠りについたクララに、不気味なねずみの大群が襲いかかります。すると、ちっぽけだったくるみ割り人形が、みるみる大きくなって、勇敢に立ち向かいます。 危ういところをクララの助けを借り、ねずみの王様を倒します。 すると、あんなに醜かったくるみ割り人形が、またたく間に、美しく立派な王子の姿に戻ります。 そう、王子は呪いの魔法をかけられて、くるみ割り人形の醜い姿に変えられてしまっていたのです。 クララは王子にみちびかれ、雪の国、水の国、そして王子の治めるお菓子の国へと旅をします。 行く先々で大歓迎を受ける二人。でも、夢の中のクララに残された時間は、あと、わずかです…。 |
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出演 | 森下洋子」 | 清水哲太郎 | ||
この映画にいくら出せますか? | 5000円〜〜10000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | 評価を控える |
コメント | 賑やかなクリスマス・パーティー、ねずみの大群と兵隊人形の戦闘、雪のワルツの一糸乱れぬ群舞……クライマックス続きの豪華な舞台。アンコールがまた、盛りだくさん。クリスマス・メロディーをメドレーで綴った「ジングルベル組曲」(松山バレエ団オリジナル) チャイコフスキーの音楽と幻想的で美しい舞台が」 夢の世界を演出。 |
パパの明日はわからない(石塚克彦) |
2002/12/15
05:38 |
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ストーリー | 会社をやめたサラリーマンが、新しい時代に向き合い、自分を再生し、家族とともに明日をつくるものがたり。 | |||
出演 | 小山田錦司 | 沖山念子 | 大塚邦雄 | |
この映画にいくら出せますか? | 3000円〜〜5000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
コメント | これといったスターが出演するわけでもなく、どちらかといえば”土くさい”人々が普通の日々の生活を描いて共感を呼ぶ。でも普通の人にとっては大事件。リストラや家庭崩壊。でも普通の人はしたたかでしぶとい。観客の中に背広姿の男性が多く混じり、とても楽しそうに見ているのが印象的。疲れた人を劇場に呼び込む力はすごい。 |
海と毒薬(熊井啓) |
2002/12/01
18:52 |
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ストーリー | 太平洋戦争末期、撃墜されたB29爆撃機のアメリカ人パイロットを生体解剖の実験材料にしたという、実際にあった事件を遠藤周作が小説化した。クリスチャンであった遠藤は、この観点からこの無残な実験に参加させられた医大生の精神の問題を描いた。 |
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出演 | 奥田 瑛二 | 渡辺謙 | 田村高廣 | |
この映画にいくら出せますか? | 選んでください〜〜1500円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆ |
コメント | 見ながら見る側も日本人として良心のありようを問われ居たたまれない気持ちになるが、だからといってGHQが彼らを裁けるのかとムキになる気持ちも真実。原作者遠藤周作と監督熊井啓の誠実さにうたれる。 |
アメリ(ジャン=ペエール・ジュネ) |
2002/11/13
20:19 |
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ストーリー | 主人公は夢見がちな不思議女性アメリ。好きなことは、クレーム・ブリュレのカリカリの焼き目をスプーンで壊すこと。サンマルタン運河で水切りすること。店頭に置かれているビーンズの山にそっと手を入れること。小さい頃から空想の世界で生きてたせい(おかげ!)で、今でも空想・想像がたくましい。そんな彼女を取り巻く周りの人々。その人達に、アメリの空想の力でちょっとだけ幸せにしていくのです。そのことで彼女は空想と現実を繋いでいき、喜びを見い出し、そして成長していく。そんなアメリも不思議な青年ニノとの出会いで、普通の女性と同じように恋に落ちます。ところがもともと引っ込み思案なアメリはなかなか彼に気持ちを伝えることができず、彼女特有のアプローチで彼に少しずつ近づいていく…。周りの人々を幸せにしてきたアメリが、自分の幸せをつかみ取ることができるのか…!? |
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出演 | オドレィ・トトゥ | マチュー・カサヴィッツ | ドミニク・ピノン | |
この映画にいくら出せますか? | 1500円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
コメント | 娘が借りてきたビデオ。昨年話題をさらったフランス映画ということも知らずに、なんておしゃれな映画なんだと感心して見た。周りをちょっとだけ幸せにしていく方法が、空想の世界で生きていた彼女の手の込んだ小さな悪戯。それがなんとも言えず、かわいく楽しい。主役の女性がぴったりのキュートさで魅力的。見終わるころには何だか嬉しく幸せになっている。 |
僕の神さま(ユレク・ボガエヴィッチ) |
2002/11/07
14:05 |
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ストーリー | 愛する両親と別れ、ナチスのユダヤ人狩りを逃れるため、ひとりポーランド東部の小さな村にやって来た。
ロメックはヴラデック、トロ、そして両親をなくしたマリアと共に、美しいポーランドの田舎の夏を過ごす。ナチスの軍靴が迫り、村は緊迫していたが、子供たちだけで過ごす時間は輝いていた。 そんな子供たちの世界の中でトロは、ナチスが禁じた豚の飼育を行ったために殺されてしまう村人たちや、ユダヤ人ということだけで差別をされなければならない大人たちの世界に戸惑いを感じていた。そんな中、トロの父グニチオも殺されてしまい、トロの気持ちはますます激しいものになっていった。“僕がみんなを助けなければ”と。 |
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出演 | ハーレイ・ジョエル・オスメント | ウィレム・デフォー | リアム・へス | |
この映画にいくら出せますか? | 1500円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
コメント | ナチの時代に行われたことはこういうことだったのかと身の毛がよだつ。そして日本人だってと拉致された人の帰国が話題の今そのことが気になる。それにしてもどんな時代にも子供は子供らしく生きてゆく。そんななか心優しいトロが深くこころ傷つきながら、衝撃的な行動をとる。無垢であるがゆえに、どんな悲劇にも負けない強さが宿るヘスの瞳が印象的。オスメントと違った清新な子役の魅力があふれる。 |
耳に残るは君の歌声(サリー・ポッター) |
2002/11/07
12:08 |
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ストーリー | 1927年、ロシア。美しい父の歌声につつまれて幸せな日々を過ごしていた少女。しかし迫害の危機、暴徒の襲撃が、無情にも父と娘を引き離した。少女は深い霧の中、離ればなれになってしまった父をさがしに、ひとりはるかなる旅に出た。かすかに耳に残る父の子守歌をさがして……。 大戦の足音ともに迫害空逃れ、父を探す旅はロシアからイギリスそしてパリ。そこには同じようにそれぞれの思いをこめた人間模様をうたう人々との遭遇がある。そしてついに耳に残る歌声の主父が暮らすアメリカまで。 | |||
出演 | クリスティーナ・リッチ | ジョニー・デップ | ケイト・ブランシェット | |
この映画にいくら出せますか? | 1500円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
コメント | 20世紀には泣きたいことがたくさんありました。私はこの映画が、沈黙を強いられた、そして今もなお沈黙せざるを得ない人々の「声」になることを、そして命を奪われた人々を悼み、それらを乗り越え生き抜いた人々への讃歌になることを心から願ってやみませんという監督のメッセージが重い映画。それでも各場面の音楽が秀逸でそれだけでも価値がある。 |
アトランティスのこころ(スコット・ヒックス) |
2002/11/07
11:01 |
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ストーリー | ボビー(アントン・イェルチン)は、母リズ(ホープ・デイビス)と2人で暮らしていた。父は幼い頃に亡くなり、写真でしか知らなかった。母はまだ若くて美しく、幼い息子よりも自分のことしか頭にない。11歳の誕生日を迎えた朝、母からプレゼントにもらったのは図書館の貸し出しカードだった。まわりの友達がみんな持っている自転車を、ボビーは買ってもらえずにいた。2人の親友、野球部のスター、サリー(ウィル・ロスハー)と向かいの家に住む少女キャロル(ミカ・ブーレム)。そんなボビーの毎日に、一人の老人が現れた。不思議な能力を持つなぞめいた老人は父親のいない11歳の少年に勇気と希望を与え、二人は不思議な友情で結ばれる。 | |||
出演 | アンソニー・ホプキンス | アントン・イェルチン | ミカ・ブーレム | |
この映画にいくら出せますか? | 1500円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
コメント | 深い精神性とエンターテイメント性をあわせ持ち、スティーブン・キング本人の少年時代が投影されているともいわれる小説「アトランティスのこころ」が原作。子役が生き生きと演じ、ホプキンスも謎めいて優しい不思議な老人役が適役。私自身は大好きな映画のジャンルです。不思議に大人まで勇気がもらえ、心が子供時代に里帰りしています。 |